学校案内

あいさつ

 福井工業高等専門学校は、国立高等専門学校として昭和40年の創立以来15歳の中学卒業生を受け入れる5年一貫教育を基本としながら、時代の変化と社会の期待に応え、学科増設、大学編入、専攻科の設置などの組織制度を整備することで、多様なキャリアパスをもつ高等教育機関へと発展してきました。

 そして創立から61年目を迎える今年度、これまでの機械工学科、電気電子工学科、電子情報工学科、物質工学科、環境都市工学科の5学科体制から「未来社会デザイン工学科」の1学科5系9コース体制へと大きな学科改組を行いスタートを切りました。現代における高度情報化教育への要請を背景に「分野横断型教育」を推進するとともに、社会変革の原動力となるAI・IoT・データサイエンスといった高度情報技術教育を充実させて「総合知」を創出できる人材の育成を目指すための学科改組であり、福井高専の新たなステージの始まりの年でもあります。

 本校は、優れた実践力と豊かな人間性、創造性を備え、社会の多様な発展に寄与できる技術者を育成することを基本理念としています。この基本理念のもと専門性のみならず創造性や人間性、国際性を兼ね備えたエンジニアの育成を目指した教育活動を行っています。中でも全ての教員が研究者である環境のもと、最先端の装置を使用しながら本格的な研究活動に取り組めるのも高専教育の大きな特徴の一つと言えます。このような教育環境のもとで学生を育て、本科・専攻科合わせて毎年約220名の卒業・修了生を送り出しています。卒業・修了生は、産業界、国・自治体、教育機関、更には国外で素晴らしい活躍をしており、本校に対する期待はその歴史を重ねるごとに高まっています。

 学生が学び成長するために、授業や実験・実習のほかにも数多くの機会が用意されています。ロボットコンテスト、プログラミングコンテスト、デザインコンペティション、英語プレゼンテーションコンテストなど全国規模で開催される高専独自の各種コンテストやイベントにおいて、本校学生が数多くの成果を出しています。また、部活動も活発に行われています。

 変化の激しい現代社会ではグローバル化も急速に進んでおり、エンジニアに求められる資質や能力はますます多様化、高度化しています。これらに対して本校では、アントレプレナーシップ教育やグローバル教育を積極的に推進しています。アントレプレナーシップ教育は、リスクを恐れず、常識にとらわれずに新しい価値を生み出す姿勢や能力を育成することを目的とするものであります。本校では、「ガリレオの卵コンテスト」や「ガリレオコンテスト」、地域課題の発見・解決を目指す「ビジネスアイデアコンテスト」などの機会を通じ、相互に教え・学ぶプロセスで育成するアントレプレナーシップ教育を実施しています。また、グローバル教育においては、日本人学生の海外派遣や留学生の受け入れも盛んに行っているほか、国際交流のための環境整備として、令和4年に国際寮を新設しました。国際寮では、多国籍の寮生が共同生活を送ることによって異文化理解を深め、グローバルエンジニアに求められる能力の育成に努めています。

 本校では共同利用施設として、総合情報処理センター、地域連携テクノセンター、図書館を設置しています。特に地域連携テクノセンターは、本校と地域産業界を結ぶ組織である「福井高専地域連携アカデミア」の窓口でもあり、福井県を中心とした地域との連携事業や共同研究を実施する研究拠点として機能しています。その他、学際的な教育研究を推進することを目的とした創造教育開発センターや教育研究の支援業務を円滑に実施することを目的とした教育研究支援センターを設置しています。

 本校は、これからも地域社会に貢献できる高専として、未来社会の発展を支える人材育成に、教職員一丸となり、学生一人一人に寄り添った教育を大切にしながら全力で取り組んでまいります。これからも引き続き皆様のご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。

独立行政法人国立高等専門学校機構
福井工業高等専門学校長 上田 悦子