学寮内におけるいじめの事実確認及び再発防止等について
令和5年10月末頃から、本校の寮生であった学生(以下「Aさん」。)のSNS(X:旧Twitter)上に、寮でのいじめを教員が見て見ぬ振りをし、かつ、いじめによる自殺未遂事件を隠蔽している等のコメントが、複数回投稿されました。
本校ではAさんと面談し、いじめの有無及び自殺未遂との関連性の認識に、本校と大きな隔たりがあったこと、Aさんは、学寮内におけるいじめの事実を明らかにすることを強く望んでいることから、「福井高専いじめ防止等対策委員会」にて、外部有識者の視点を入れ事実確認のための調査をしました。
その結果、Aさんがいじめ行為と訴えられた、上級の寮生らから乱暴かつ命令口調による叱責を受ける等の理不尽な指導があった事実を確認し、本校としても、このような指導はいじめであると判断しました。
本校の学寮は、寮生の自主性を尊重し、規律ある生活を送れるように運営することを目指していましたが、このような理不尽な指導が確認され、本校が組織的に実態を正確に把握し問題点を発見するとともに、迅速に対応することを怠っていた事実を認識するに至りました。
今後、本校が果たすべき責務として、同様な事案が発生しないよう、再発防止に向けた改善として、
① 学寮における生活支援についての改善
② いじめの早期発見のための情報収集と認知の方法についての改善
③ 学寮も含め、本校全体でのいじめの未然防止に関する意識改革や体制改善に取り組みます。
過去に学寮でいじめ行為の被害を受けられた方、現在、学寮で生活されている学生及び保護者の方々、また本校に関係する全ての方々に対し、このようないじめ行為の発生を未然に防げなかったことについて深くお詫びいたします。
最後に、本件いじめの問題はひとえに本校の管理責任に帰するものです。
被害にあわれた学生及び当時の上級寮生については、その個人を特定し、又は誹謗中傷するなどの行為は厳にお控えいただくようお願いいたします。
令和6年11月29日
独立行政法人国立高等専門学校機構
福井工業高等専門学校長 長谷川 章