初代校長内藤敏夫先生との思い出の品をご寄附いただきました
昭和45年電気工学科ご卒業(1期生)の寺前一成様から、初代校長である内藤敏夫先生との思い出の品をご寄附いただくこととなり、12月1日(火)に、寺前様と、同じく電気工学科1期生の山本敬一様のお二人が来校されました。思い出の品は、下の写真の通り、寺前様の御祖父様が黒竹を加工して装飾した色紙に、内藤先生の直筆で、「以和為貴 梅園内藤敏」と書かれたものです。「以和為貴(和を以て貴しと為す)」は、聖徳太子が制定した十七条の憲法第一条として知られる言葉で、人の考えや意見をよく聞き、話し合って物事を進めなさいという意味です。これから福井高専を作っていく1期生への内藤先生の期待が感じられます。「梅園内藤敏」は内藤先生の雅号とのこと。寺前様が2年生だったころにいただいたとのことで、寺前様は「以後、『以和為貴』を人生の座右の銘にしている」とおっしゃっていました。
お二人に当時の思い出やこれからの福井高専に必要なことを伺いました。
思い出としては、グラウンドの整備が今より整っておらず、部活動の始まりは必ず石拾いからだったこと、高校野球連盟への加盟を校長室に直談判に行ったことなどのエピソードが語られました。ハード面、ソフト面ともにまだまだこれからという福井高専の黎明期を過ごしたからこそ、様々なことを自分たちで作り上げていく力や精神が培われたと語っておられたのが印象的でした。
また、今後の福井高専については、「県内の最先端技術を持つ企業とつながり、引き出したニーズを研究や教育に取り入れていくことで、福井高専独自の価値の創出ができる。これから福井高専が地域ともっとつながりを持てるように、今回の縁を大切に、卒業生としてできることを協力していきたい」と、福井県のものづくりの分野で長く活躍されてきたお二人から力強いお言葉をいただきました。
なお、いただいた品物は、図書館入口前に掲示していますので、ぜひご覧ください。